環境計量士のメモ書き

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仕事上のメモ。忘れがちな事、気付いた事等

アスコルビン酸

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アスコルビン酸

アスコルビン酸についてのメモです。
還元剤として色んな分析に使います。(リンやシリカの発色時、水素化物発生原子吸光法でヒ素測定時の予備還元等)
上記のような通常の分析操作以外でも、個人的に内部精度管理で使ったりしてます。



目次

性質

モル質量 176 g/mol
水への溶解度 33 g/L
分解温度 約 190 ℃
CAS RN 50-81-7

ヨウ素との反応

    \rm{C_6H_8O_6 + I_2 → C_6H_6O_6 + 2HI }
\rm I_21molとアスコルビン酸1molが反応します。
\rm I_2のモル質量は254(g/mol)なので、アスコルビン酸溶液のヨウ素消費量は
  ヨウ素消費量(mg/L) = アスコルビン酸(mg/L) ×254/176
となります。

強熱減量

蒸発残留物だけであれば塩化ナトリウムを適当に溶かすだけで良いですが、強熱減量も精度管理として回収を確認したくてアスコルビン酸を試した事があります。単純に塩化ナトリウムとアスコルビン酸を適当量混ぜて溶かしただけです。結果はうまくいきました。強熱減量の回収を確認したい場合に試してみてはいかがでしょうか。