環境計量士のメモ書き

環境計量士のメモ書き

仕事上のメモ。忘れがちな事、気付いた事等

チオ硫酸ナトリウム

滴定で使う事がある
チオ硫酸ナトリウムについてのメモ

チオ硫酸ナトリウム

モル質量 約158 g/mol

チオ硫酸ナトリウム溶液(0.1mol/L)調製法

チオ硫酸ナトリウム五水和物(\rm{ Na_2S_2O_3・5H_2O} 分子量248.19) 26gと
炭酸ナトリウム0.2gを
溶存酸素を含まない水に溶かして1Lに定容
  ↓
気密容器で二日間放置
  ↓
使用時に標定

0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液 JIS K 8637に規定するチオ硫酸ナトリウム五水和物26 g及びJIS K 8625に規定する炭酸ナトリウム0.2 gを2. n) 1)の溶存酸素を含まない水に溶かして1 Lとし,気密容器に入れて少なくとも2日間放置する。標定は使用時に行う。
 

引用元:JIS K0102 19 a) 試薬 8)

チオ硫酸ナトリウム溶液の標定

・JIS k0102 19のCODOHのとこに記載があるヨウ素カリウムで標定する方法
反応)
 \rm{KIO_3 + 5KI + H_2SO_4 → 3K_2SO_4 + 3H_2O + 3I_2  }

手順)
 ヨウ素カリウムを130℃で2時間加熱
   ↓
 約0.72gはかりとる
   ↓
 少量の水に溶かす
   ↓
 メスフラスコで200mL定容
   ↓
 20mLを300mL共栓三角フラスコにとる
   ↓
 ヨウ化カリウム2g加える
   ↓
 硫酸(1+5)5mL加える
   ↓
 密栓して静かに混ぜる
   ↓
 暗所で5分間放置
   ↓
 水100mL加える
   ↓
 チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定
   ↓
 空試験を行い滴定値を補正
   ↓
 計算

計算式)
 \rm{ f = a × \dfrac{b}{100} × \dfrac{20}{200} × \dfrac{1}{x × 0.003567}  }

 a : ヨウ素カリウムの分取量(g)
 b : ヨウ素カリウムの純度(%)
 x : 滴定値(mL)

標定 標定は,次による。
− JIS K 8005に規定する容量分析用標準物質のよう素酸カリウムを130 ℃で約2時間加熱し,デシケーター中で放冷する。その約0.72 gを1 mgの桁まではかりとり,少量の水に溶かし,全量フラスコ200 mLに移し入れ,水を標線まで加える。
− この20 mLを共栓三角フラスコ300 mLにとり,JIS K 8913に規定するよう化カリウム2 g及び硫酸(1+5)(JIS K 8951に規定する硫酸を用いて調製する。)5 mLを加え,直ちに密栓して静かに混ぜ,暗所に約5分間放置する。
− 水約100 mLを加えた後,遊離したよう素をこのチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定し,溶液の黄色が薄くなってから指示薬としてでんぷん溶液(10 g/L)1 mLを加え,生じたよう素でんぷんの青い色が消えるまで滴定する。
− 別に,水について同条件で空試験を行って補正したmL数から,次の式によって0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液のファクター(f)を算出する。
    \rm{ f = a × \dfrac{b}{100} × \dfrac{20}{200} × \dfrac{1}{x × 0.003567}  }
  ここに, a: よう素酸カリウムの質量(g)
       b: よう素酸カリウムの純度(質量分率%)
x: 滴定に要した0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液量(補正した値)(mL)
0.003 567: 0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液1 mLに相当するよう素酸カリウムの質量(g)

 

引用元:JIS K0102 19 a) 試薬 8)

チオ硫酸ナトリウムとヨウ素の反応

    \rm{ I_2 + 2Na_2S_2O_3 → 2NaI + Na_2S_4O_6}

途中